歯科専用CTスキャンを導入
適切な治療を行うためには、正確な診断が欠かせません
お口の中は、とても小さな世界です。特に、歯ぐきの中や歯の内部は、肉眼では確認することができません。そこで必要なのが「歯科専用CTスキャン」です。患者様のお口の中で何が起きているのかを把握し、症状を正確に診断することが非常に重要です。
どんなに優れた技術を持っていても、正確な診断が行われなければ、患者様に合った最適な治療は行えません。さらに、誤った診断を行うことで、不要な治療を受けることになってしまったり、治療後に合併症や後遺症が生じる可能性もあります。
久保歯科では、今まで以上に高度で精密な診断を行うため、最新の歯科専用CTスキャンを導入しました。
歯科におけるCT撮影は以前は保険適用外でしたが、2011年より一部の歯科診療で保険適用内となっております。久保歯科では、保険適用可能な症例についてはすべて保険で対応していますので、費用の心配をされている方もお気軽にご相談ください。
安全性の高い正確な診断と適切な治療により、患者様の歯の健康を守るお手伝いをさせていただきます。
歯科専用CTスキャンの3つの特徴
通常のレントゲンよりも情報量が豊富
歯科専用CTスキャンは数十秒の撮影時間で、歯や顎の骨の状態を3次元(立体)的に把握できるデータを取得することができます。レントゲンでは2次元(平面)的な画像しか得られないため、歯科専用CTスキャンを活用することで診断・治療の精度を大きく向上させることが可能となります。
わかりやすい治療説明
治療する部位や病気の進行を立体的な立体画像で確認できるので、どこを、どのように治療するのかわかりやすい説明が行えるようになり、患者様ご自身にも病状を把握できますので、安心して治療にのぞんでいただくことができます。
人体への安全性
短時間の検査と無理のない楽な体勢で負担の少ない検査が可能です。さらに、被曝線量も従来の医療用CT検査と比較して10分の1未満ですので、安心して検査を受けていただけます。
インプラント治療
インプラント治療を安全に受けていただくには、事前に患者様の骨の状態を正確に把握することが必要です。患者様の顎の形状、神経の位置、隣接する歯との関係性などを把握するために、3次元の立体画像を使用することが不可欠です。
神経や血管を傷つけてしまわないためにも、レントゲンだけでなく、CT画像を使用した診断が非常に重要です。
親知らずの抜歯
親知らずの抜歯には、事前の入念な診察が不可欠です。十分な診察が行われない場合、血管や神経への損傷が生じ、大量の出血や麻痺のリスクが高まります。特に下顎の親知らずに関しては、その根っこが下歯槽管という骨の近くに位置することがあります。この下歯槽神経が傷つくと、下唇や下顎の皮膚、口腔内粘膜、歯茎に知覚障害が生じ、会話や食事に支障が出る可能性があります。
通常のレントゲン画像では、親知らずの位置や神経への情報が正確に得られにくいため、CT画像が必要です。CT画像により、親知らずの埋没状態や歯根の形状、神経や血管との距離などを正確に診断できます。歯茎に埋まっていたり、横向きに生えている親知らずについても、根の先と下顎管が接近していることが多いため、抜歯を行う前にCT画像による綿密な診察が非常に重要です。
歯周病治療
歯周病は歯を支える顎の骨が細菌によって破壊されていく病気です。従来、歯周病の進行度合いを調べるために使用されていたのは、歯周ポケットの深さを測定する検査でしたが、骨の実際の損傷具合までは把握できませんでした。
しかし、CT撮影の技術を導入することで、骨の損傷の程度を詳細に確認することが可能になりました。このため、手術の必要性や抜歯の判断など、より的確な治療計画を立てることが可能になりました。
また、治療によって骨がどれだけ再生したかも、歯科専用CTスキャンによる立体画像を通じて視覚的に確認できるようになりました。これにより、治療の効果や治療後の進捗を的確に判断することが可能になりました。
歯ぐきや骨の状態を正確に分析し、適切な治療計画を立てます。
根管治療
歯の根の形状は非常に複雑で、曲線を描いたり重なったりすることがあり、これまでの通常のレントゲン画像では歯根の状態を正確に把握するのが困難でした。
しかし、歯科専用CTスキャンを使用することで、歯根の状態をさまざまな角度や断面から確認することが可能となり、これにより、歯根の先にある病巣だけでなく、神経の数や歯根の形状まで詳細に把握することができます。
歯根の状態を正確に把握することで、治療の効率と精度を向上させ、優れた治療結果が期待でき、患者様の負担も軽減できます。
根管治療は歯科医院で日常的に行われていますが、実際には歯科治療の中でも最も難しい治療の一つとされています。東京医科歯科大学の調査によれば、保険適用の根管治療の成功率は30%から50%程度というデータも示されています。
久保歯科では、歯科専用CTスキャンのほか、マイクロスコープを用いた精密な治療を行っており、保険治療であっても根管治療の成功率を向上させる努力をしています。
歯根破折の診断
歯根破折とは、歯茎の内部にある歯の根の部分が割れてしまう状態を指します。主な症状には、歯茎の腫れ、膿の排出、噛むと違和感があるなどがあります。歯根破折はあまり一般的ではないかもしれませんが、実は歯を失う主要な原因の1つであり、歯周病や虫歯に次いで頻繁に発生する症状なのです。
歯根破折は、歯の根部分に影響を受けるため、視覚的な確認が難しく、レントゲン写真でも正確な診断が難しいことがあります。そのため、歯根破折の診断には歯科専用CTスキャンが非常に有用です。
歯根破折を治療せずそのまま放置すると、炎症が引き起こされ、顎の骨を溶かす危険性があるため、違和感を感じた場合はできるだけ早く、歯科医院を受診しましょう。